婚活アプリで本気の出会いを求めるなら「いいね」集めはやめよう

婚活アプリのミニコラム

親戚のお節介おばさんが「良い人がいるんだけど」と縁談を持ちかけてくる……
父親の会社の上司が「ウチの息子と会ってみないか?」とお見合い写真を渡してくる……

そんな「お見合い」が廃れていく中で、世の中は「婚活」という新たな方法で結婚相手を探す道を開拓しはじめた。
かくいう筆者自身も婚活に乗り出し、マッチングアプリで夫と出会い、結婚した。

お見合いのお膳立てをしてくれる人が減りつつある現代日本において、自ら進んで相手を探さなければならない「出会いを求める」社会人たちにとって、婚活や恋活はとても身近なものになりつつある。
結婚相談所、婚活パーティー、マッチングアプリなど、婚活には様々な方法があるが、今回注目するのは婚活アプリ、マッチングアプリだ。

多くの婚活アプリは、女性は無料で利用できる。
男性は課金しないと利用できないアプリが多いが、月額2,3千円ほどで利用できるため、1回婚活パーティーに参加するよりも安く、男女ともに気軽に始められる「婚活のはじめの一歩」に最適なツールだ。

そんな婚活アプリでは、どのように相手を探すのか。
まず、自分のプロフィールを入力し、写真などを登録する。それから、相手に求める条件なども登録する。すると、自分の求める人物像に当てはまる異性が一覧で表示される。その中から気になる異性、興味をもった異性にアプローチし、反応があれば何通かチャットのやりとりをする。そして「実際会ってみましょう」という流れになる。
自分のプロフィールに興味を持ってくれた異性からアプローチが届いた場合も同じ流れになる。もちろん、アプローチが届いても「お断り」という場合は無視してOKで、逆も然りである。

私が利用していたマッチングアプリは「with」というもので、アプローチは「いいね」を送るというものだった。異性から届いた「いいね」の数はプロフィールに表示される。人気のユーザーが誰か、ライバルはどのくらいいるか、一目で分かるのだ。ともすれば公開処刑にもなりかねない、この「いいね」の数。「いいね」が沢山つくと嬉しくなるのが人の性というものだ。

しかし、それで良いのだろうか。

何のために婚活アプリを始めたのか。「いいね」を集めて人気者になるためなのか。否、違う。パートナーを探すためではないのか。
写真を工夫したり、プロフィールに異性ウケしそうな文言を並べたり、そんな事をすれば当然「いいね」は増えていく。しかし、「いいね」してくれた異性のプロフィールを見ても、いまひとつピンと来ない。

withには「好みカード」というものがあり、自分の好きな物事や興味のある物事などをチョイスできる。この「好みカード」が多く共通している異性が上位表示されるというシステムなのだが、好みカードを沢山選べば選ぶほど不特定多数のユーザーとの共通点が増えるため「いいね」も獲得しやすくなる。
筆者も最初の頃は訳も分からず「好みカード」をありったけ選んだ。「好みカード」の数を増やすと比例するように「いいね」が増えた。しかし、本当に共通してほしいところではなく、どうでも良い共通点ばかりという異性が非常に多く、「いいね」が届いた分の異性のプロフィールをチェックする事にうんざりしてきた。

本当に出会いたい人は見つからず、いまいちピンとこない人ばかり……
これは良くないし、疲れるだけだ……

そう思った筆者は「好みカード」を大幅に減らす事にした。本当に共通してほしい事のみに絞ったのだ。また、プロフィールも自分の個性丸出しで異性ウケを狙わないものに変えた。「私はこういう人間だけど、それでも興味をもってくれる?」という色を強く出したのだ。

結果、「いいね」の数は激減した。正直情けなくなるぐらい減り、自分に自信が無くなりかけた。

だが、そんな筆者にも「いいね」を送ってくれる方のプロフィールをじっくり読む事ができるようになり、しかも多くの方が「話してみたい」「会ってみたい」と思える人になった。その中の1人が今、夫になりひとつ屋根の下で暮らしている。

「いいね」集めの呪縛から解放され、本当に出会いたい人にのみ届くようなプロフィールを作り、自然体の自分をさらけ出す事で、婚活アプリはストレス無く上手に活用できるようになる。是非これから婚活アプリを利用する方には知っておいていただきたいと切に思う。